WBSの作成・運用に関するポイント

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プロジェクトマネージメント7つ道具のひとつであるWBS(Work Breakdown Structure)を上手に書くポイントを教えちゃうわよ。私はPMOとして毎日のようにWBSを眺めているんだけど、プロジェクトの進捗はWBSの運用に左右されるといっても過言ではないくらい、それほど重要な道具だと考えているわ。そこで今回は「WBSの作成と運用」に焦点をあてて説明してみる。

1.作成に関するポイント

ではさっそく始めるよ。まずは作成に関するポイントから。WBSはプロジェクト開始時に作成することが多いと思うから下記を意識して作成すると良いわ。またプロジェクトを推進していく過程で新たなタスクが増えたりもするからそういうときにも意識が必要ね。

<ポイント>

  1. 目的に合わせたレベルの分解 WBSは、プロジェクト全体を小さな作業単位に分割し、全体像を整理するためのツールです。そのため、目的や利用目的に合わせて、適切なレベルで分解することが大切です。細かすぎると全体像が見えにくくなり、大まかすぎると具体的な作業内容が把握しづらくなるため、バランスを考えながら分解していくことが必要です。
  2. タスクの独立性の確認 WBSで分解したタスクは、互いに独立していることが望ましいです。つまり、あるタスクの完了に他のタスクが依存している場合は、それらのタスクを分解して独立したタスクとして扱う必要があります。
  3. 作業範囲の明確化 WBSで分解したタスクの作業範囲は明確に定義されていることが重要です。作業範囲が不明瞭な場合、誰が何を担当するかや、作業の進捗状況の把握が困難になります。
  4. 階層構造の明確化 WBSは階層構造を持つため、各レベルのタスクが上位のタスクにどのように関連しているかを明確にすることが必要です。これによって、全体像を把握しやすくなり、タスクの優先度や依存関係を適切に管理できるようになります。
  5. 可視化の工夫 WBSは可視化することで、全体像を理解しやすくすることができます。タスクごとに色分けやアイコンを付けるなど、工夫をすることで見やすく、理解しやすいWBSを作成することができます。

2.運用に関するポイント

次は運用に関するポイントよ。せっかくWBSを用意したのに日々のメンテができていなければ意味がないわ。WBSは生き物みたいなものだからみんなで育てていくことが必要よ。そのためにはメンテしやすいフォーマットであったり運用ルールを整備することが大事よ。

<ポイント>

  1. 入力の簡略化 実績の入力を簡略化することで、入力の手間やミスを減らすことができます。例えば、Excelなどの表計算ソフトで入力する場合は、入力フォームを作成することで、必要最低限の情報のみ入力できるようにすると良いでしょう。
  2. スケジュールの可視化 スケジュールを可視化することで、プロジェクトの進捗状況が一目でわかります。このため、プロジェクトマネージャーは定期的にスケジュールの可視化を行い、進捗状況に合わせて実績入力の催促を行うことが大切です。
  3. ワークフローの自動化 実績の入力が必要な作業をワークフロー化することで、自動的に実績の入力が行われるようにすることができます。例えば、タスクが完了した時点で、実績の入力画面が自動的に表示されるようにすることができます。
  4. 責任者の明確化 各タスクに対して、実績の入力責任者を明確にすることで、入力漏れの責任が明確になります。また、入力責任者に対して定期的に実績の入力状況を確認することも有効です。
  5. コミュニケーションの改善 実績の入力が漏れがちな場合は、コミュニケーション不足が原因であることが多いです。このため、プロジェクトメンバー間のコミュニケーションを改善することが必要です。例えば、週次会議などを設けて、進捗状況の共有や問題の共有を行うことが有効です。

3.最後に

参考になったかな?大切なことだから何度も言うけど、WBSは生き物だから、作成して満足するのではなくちゃんと育てていかないとだめよ。プロジェクトメンバー全員が気軽に効率よく実績入力できる仕組みがあってこそ、良いWBSだと言えるわ。

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